やさしい手のひら・前編【完結】
「亜美・・・」
振り向くと悲しい顔をした凌が立っていた
「ごめんね・・・今日だけ許して・・・」
私は凌に言った
「泣きたいだけ泣け。それで亜美がすっきりするなら・・・」
「ごめん・・な・・さい」
「俺は会場にいるから」
凌は私の頭を撫で、また会場に戻って行った
後戻りなんてできる訳ないのに、何をそんなに泣いているのだろう。自分で健太の手を離したのに・・・
明日、健太は東京へ行ってしまう。もう二度と会うことはない。今日がこれで本当に最後。最後だからちゃんとごめんねって、頑張ってねって言いたい
私は立ち上がり、決意したかのように会場へ走り出した
私が戻ると、ライブはすでに終わっていてみんな会場から出てきていた
みんなの波に逆らい、私は会場の中へ入り、回りを見渡したがもう誰もいなく、残っていたのは凌と坂下だけだった
「凌・・・・」
「終わったよ」
「由里は?」
「楽屋に行くって言って、まだ戻って来ない」
由里・・・どうして楽屋に行ったの?
「ごめーん」
由里が戻って来た
「本郷、今日だけは許してあげて。亜美、健太くんの所に行って」
「えっ」
私はどうしたらいいのか、ゆっくりと凌の顔を見た
「行って来い。そしてちゃんと頑張れって言ってこい」
凌が私の背中を押して、前へ進ませてくれた
「俺は外で待ってる。亜美、待ってるから」
本当は行かせたくないのに、凌の精一杯の我慢なんだろうと思った
「待っててね」
私はそう言って、健太のいる楽屋へ向った
振り向くと悲しい顔をした凌が立っていた
「ごめんね・・・今日だけ許して・・・」
私は凌に言った
「泣きたいだけ泣け。それで亜美がすっきりするなら・・・」
「ごめん・・な・・さい」
「俺は会場にいるから」
凌は私の頭を撫で、また会場に戻って行った
後戻りなんてできる訳ないのに、何をそんなに泣いているのだろう。自分で健太の手を離したのに・・・
明日、健太は東京へ行ってしまう。もう二度と会うことはない。今日がこれで本当に最後。最後だからちゃんとごめんねって、頑張ってねって言いたい
私は立ち上がり、決意したかのように会場へ走り出した
私が戻ると、ライブはすでに終わっていてみんな会場から出てきていた
みんなの波に逆らい、私は会場の中へ入り、回りを見渡したがもう誰もいなく、残っていたのは凌と坂下だけだった
「凌・・・・」
「終わったよ」
「由里は?」
「楽屋に行くって言って、まだ戻って来ない」
由里・・・どうして楽屋に行ったの?
「ごめーん」
由里が戻って来た
「本郷、今日だけは許してあげて。亜美、健太くんの所に行って」
「えっ」
私はどうしたらいいのか、ゆっくりと凌の顔を見た
「行って来い。そしてちゃんと頑張れって言ってこい」
凌が私の背中を押して、前へ進ませてくれた
「俺は外で待ってる。亜美、待ってるから」
本当は行かせたくないのに、凌の精一杯の我慢なんだろうと思った
「待っててね」
私はそう言って、健太のいる楽屋へ向った