やさしい手のひら・前編【完結】
旅立ち
私は今東京にいる

短大の近くでマンションを探すため親と東京に来た

女の一人暮らしになるということで、お父さんもお母さんも防犯設備の良い所を強調し、不動産の人といろいろマンションを見てまわった

何件かまわった所に私の気に行った所があった。日当たりが良く、間取りも私の想像していたものに似ていたので私はそこのマンションに決めた

「やっぱりここがいい」

「そうね、一番いいかもしれないわね」

お母さんも気に入ったみたいで、いろんな所を開けたり閉めたりしていた

「7階だし、安心かもね」

ここは10階建で私の部屋は7階だった。すべてに関して、整っており親も安心していた。ただ家賃が想像していたより高くびっくりしてしまい、さすが都会だと思ってしまった

「家賃高いけど大丈夫なの?」

「家賃?大丈夫よ。東京ならこれが当たり前よ」

「うん…」

短大の学費に家賃に光熱費に、たくさんお金が掛かることに申し訳なかった

今日は契約だけし、とんぼ返りで、すぐ東京から離れ自宅に帰って来た
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