やさしい手のひら・前編【完結】
「ただ今~」

私は玄関を開けた

「おかえり~今日は早いね、さては本郷くんにフラれたな~」

と、顔を出した

「あら~」

「あッ、初めまして本郷です」

背筋を伸ばして挨拶をしている
いつもの凌じゃないみたいだ
自分の親に挨拶をしてくれていることがなんだか嬉しい

「いつも亜美がお世話になってます。こんなかっこいい子が亜美の彼氏?信じられないよね~」

と言ってお母さんは笑っている

「俺が亜美にベタ惚れなんです。逆に俺にはもったいなぐらいです」

凌の一言で赤面してしまった

「亜美、ホレられてるんだ~

お母さんは言いたい放題言っている

「もういいから、上行こう。お母さん入ってこないでよ」

「邪魔しないから安心して。階段にジュース置いておくからね」

お母さんはニヤけている


< 50 / 387 >

この作品をシェア

pagetop