やさしい手のひら・前編【完結】
「はい、これ。忘れてたでしょ」

さきほど買った消毒液を凌に渡した

「あっ、忘れてた。亜美よく思い出したな」

「えらい?自分のまで買ってきちゃった」 

「えらいえらい」

私の頭をヨシヨシとしてくれた

「亜美、覚悟はいいか?」

「もう開けるの?凌から開けてあげる」

「わかった。俺からな」

「凌の見て怖くなったら辞めれるし」

「亜美きたねぇ」

「よし、凌やるよ」

私は袋を開け、凌の耳にピアッサーを近付けた

「ここでいい?」

「うん、開けて」

カチャッ

「ッ!あんまり痛くねぇかも」

「ほんと?」

「よし、亜美だぞ」

「やっぱ怖い」

「だーめ」

頭を押さえられ、凌は楽しそうに笑っている


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