やさしい手のひら・前編【完結】
凌と付き合って、半年

初めてのバレンタインデー
作るべきか買うべきか悩んだ結果…作ることに決めた。

由里にそのことを話すと
『一緒に作ろ!』ってことになり、
私の家に百合を呼んだ

「亜美が手作りなんてね~さすが女になるとやることも変わるわ~」

また私を馬鹿にした

「由里うるさいよ」

「ハハハハッ」

「亜美達が長く続いてうれしいよ」

「いや、由里達にはかなわないよ。だってこの百合がもう少しで1年だよ。ありえない」

「だって慎は私にベタ惚れだから」

「そんなことばっか言ってたらフラれるよ」

「大丈夫っ」

由里は自信満々だった

私は今でも凌といることが信じられなくて、
長い夢を見ているようだった
由里のように自分に自信がない
いつ捨てらるのかと不安になることがたまにある
こんなこと凌には言えないけど、それほど凌を好きだった

「あとは型に入れるだけだね」

「食べてくれるのかな。凌がチョコ食べてるのみたことない」

「食べなかったら私が締める」

「由里怖い」

そんな感じで二人とも完成し、本番に渡すのみとなった



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