やさしい手のひら・前編【完結】
意外と簡単に私の受験は終わった
凌との勉強がかなり役に立った

別の教室で試験を受けていた凌が私を向かえに来た

「亜美帰るぞ」

他校の子達が凌を見ている
多分かっこいいと思っているんだろう

「早く」

凌がいきなり手を引っ張った

「痛いよ、凌」

「あいつら亜美のことかわいいって、ジロジロ見てんだよ」

「凌、嫉妬でしょ」

「は?」

そう言いながらも顔が赤い

「凌かわいい」

私は凌の頭を撫でた

顔をあっちに向けて凌はブツブツしゃべっている

今日は疲れたということで夕方には凌と別れた

私は着替えて財布を買いに行くことにした



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