悲しいライオン

「もし・・・、おじゃまでなかったら・・・。」


「やったー!」


子供達も大喜びです。

若い雄ライオンと、子供達、そして雌ライオンは、時の経つのも忘れて遊びました。

いつしか、夕日が西の空を茜色に染めていました。

「もう帰らなくてはね・・・」

子供達の眠そうな顔を見て、雌ライオンは声を掛けました。

雌ライオンの体はしっとりと汗をかき、女性らしい匂いを放っています。

若い雄ライオンは、そんな雌ライオンを前にして、その気持ちの高揚を抑えることが出来ませんでした。

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