悲しいライオン

目の前の若い雄ライオンは真っ直ぐに雌ライオンを見つめています。

雌ライオンは、その心の揺れを抑える事が出来ませんでした。

「私・・・」

「明日の朝、ここの子供達を迎えに行かせます。
いいですね。」

「やったー!!」

二匹の子供達も、飛んで喜んでいます。

雌ライオンは、若い雄ライオンの目からその目を逸らすと、小さくコクンと頷きました。

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