極悪彼氏
家に帰り、結構眠れた次の日の朝。



「なに…」

「朝だよ…。寝れたの?」

「ん~…。寝みぃ…」

「コタローが電話しろって言ったんだからね!!」



そうだった。



迎えに行くとか言ったんだった…。



「起きる…」

「じゃあね!!」



ブツッと切れた電話。



背伸びをしてから顔を洗って着替えて。



夢羽に触りたい衝動にかられ、バイクで夢羽を迎えに来た。



「着いた」

「本当に来たんだ…」

「早く出て来い」



電話で夢羽を呼び出すと、金髪頭が出てきてメットを被せた。



乗り慣れてないバイクに跨がらせて、一緒に向かった学校。



気のせいじゃなければ注目されてる。



「すっごく恥ずかしい…」

「夢羽」

「んなぁっ!?」



バイクから降りた小さいカラダをギュッと抱きしめると、妙に安心する。



このまま連れて行くか。



「あたしっ授業出るから!!」

「ムリ」

「出席日数ヤバいよ!!たぶん…」

「学校来てりゃあ卒業できる」



ワガママなヤツだ。



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