極悪彼氏
とにかくあたしはコタローといるべきなんだとか。



そんなコタローから電話が来たのは学校が終わってすぐ。



「今から来い」

「ヤダよ。お家帰ってドラマの録画見るんだから」

「こねぇなら迎え行くからな」

「わかったよ…」



あたしを好きかもしれないくせに、コタローの強引さは変わらない。



出来れば会いたくなかったな…。



どんな顔すればいいのかわかんないんだもん…。



渋々向かったコタローのマンション。



インターホンを押すと迎え入れてくれたコタローは早速あたしを抱きしめた。



「な、なに…?」

「なんとなく」



なんとなく抱きしめないでください。



血圧あがるってば!!



「ムー」

「ん?んっ…」



意味わかんない!!



なんでキス!?



おかえりのキスみたいじゃん…。



しかも長いし…。



でも…このまま溶けてもいいかな~…なんて思っちゃう…。



「ぷはっ…」

「顔あけぇぞ」



そりゃそうだ。



< 126 / 480 >

この作品をシェア

pagetop