極悪彼氏
さすがに数えることは出来ず、2000円を出して会計を終えた。



高2だよね…。



千円数枚と一万円札がぎっしり入ってたんだけど…。



どうりで重いわけだ。



大金を持ってると知った帰り道は心拍数が急上昇。



足早にマンションに帰り、家の中に入ってホッと一安心。



「早かったな」

「ってかこんな財布渡さないでよ!!いくら入ってんの!?」

「20ぐらいじゃねぇの」

「なんで…?」

「仕送り」



コタローの実家って何やってんの!?



そう思った時、前にイズさんとした会話が急に蘇った。



コタローが眠れないのは家が関係してるかもしれないって…。



一瞬にして聞けなくなった。



それに、コタローはあんまり自分を語らないって聞いたし…。



詮索するのはよくないよね…。



「で、メシなに?」

「グラタン…」

「あっそ」



そ、それだけ…?



もっと喜んだりしないの?



「もしかして嫌い?」

「別に」



もういいです…。



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