極悪彼氏
眠いから口数も少ない。



いつしか俺はクールで怖いという印象を持たれていた。



バカな女が寄ってくるようになり、食いたい放題。



適当に人生を送ってきた。



そんな俺にとって、今の夢羽の存在は結構デカいんだと思う。



まともな感覚をくれる気がする。



「初めまして、琥太郎の父です」

「鈴原 夢羽です」

「夢羽ちゃん?変わった名前だね~。それにめちゃくちゃカワイイね」

「京太郎さんですよね?ドラマ見てます~」

「うわぁ~、嬉しいなぁ~」



何和んでんの?



あんまりビビらねぇんだな…。



ホッとしてる自分がいて。



「コーヒーでも飲みますか?」

「飲む~!!」

「コタローは飲む?」



頷くとコーヒーを3つ持ってきた。



俺にはこんなことしねぇのに。



「京太郎さんって子供いたんですね~」

「そうだね~。一応トップシークレットかも~」

「なるほど~」

「ビックリしないね、夢羽ちゃん」

「だってコタローのこの顔ですもん、妙に納得しますよね~」



顔かよ…。



< 139 / 480 >

この作品をシェア

pagetop