極悪彼氏
マジでめんどくせぇ。



でも俺がここにいる以上、俺が学校を辞めない以上。



最終的な判断は俺がやらなきゃならない。



そうでもしなきゃ周りがうるせぇ。



仕方なく立ち上がり、女の金髪をグッと掴んだ。



その勢いで顔を上げさせると、どっかで見たことがあるような力強い瞳。



デカくて二重で。



その他は全部小さい。



顔だけ見れば…上の上だろう。



「お前、名前は?」

「いったぁい…」

「名前聞いてんだ、答えろ」

「夢羽っ…」



変わった名前だな…。



本当に痛そうな顔をしてるとこあたり、さすがは女だと思った。



男ならここで突っかかって来るんだけど。



「どうせ泣くんだろ?めんどくせぇな」

「泣かない…泣かない!!」

「どうしてトップ取るなんて言った?」

「冗談…」

「あ!?」

「あたしにあんたを潰せるわけないでしょ。目立ちたかっただけだよ!!」



目立ちたかった…だけ…?



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