極悪彼氏
まぁ、夢羽のまともな手料理は1度しか食ったことがない。



普通に食えたけど。



「弁当作れよ」

「朝は寝てたいの」

「じゃあ夜メシ作りに来い」

「料理苦手だもん」

「じゃあコンビニだ」

「コタローが自炊すればいいじゃん」



めんどくせぇだろ。



最低限の掃除と洗濯はやってんだよ。



これ以上は俺のめんどくささがピークに達する。



暴れたくなるだろうが。



「特別、今日は作りに行ってあげよう」

「ジャンクなもの以外な」

「和食とか!?超ムリだね」

「夢羽ならやればできる」

「が、頑張る…」



夢羽にやる気を出させることに成功した。



その日は何もすることがなく、半分の授業に出席。



たまに痛むわき腹のおかげで何もする気になれない。



絶対許さないって決めた日でもあった。



放課後は夢羽を迎えに行き、一緒に買い物。



ケータイ片手に食材を選ぶ姿は小さい子のおつかい…。



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