極悪彼氏
【琥太郎】



連れ帰った夢羽がジタバタ暴れるもんだから望み通りシャワーを提供してやった。



さっきゲンジに言われた。



『本気で大事にしてぇならよく考えて行動しろよ』



意味はわかったつもり。



だけど夢羽は俺の。



この先、アイツは俺しか知らなくていい。



俺なりに大事にした結果、欲しくてたまんねぇ…。



「シャワー…浴びた…」

「待っとけ。俺も浴びて来る」

「あっ、うぅぅぅ~…」

「そういうのムリ。お前は今から俺に食われんの」

「わかってるもん…」



でもこれってどうなんだろうか。



食うためだけに連れてきたって、なんか微妙?



温めのシャワーを浴びて頭を冷やした。



こんなんじゃ今までとなんにもかわんねぇ。



気持ちは明らかに違うけど、やってることは一緒だ。



違うんだ。



夢羽は他の女と違う。



頭ではわかってんのに、カラダが夢羽を欲しがる。



こんなの初めてで、正直戸惑ってる。



< 171 / 480 >

この作品をシェア

pagetop