極悪彼氏
部屋に戻ると夢羽はソファーでテレビを見ていた。



隣に座って小さな頭に手を置くと、何事かと言ったような顔で俺を見上げる。



その見上げた顔にですら欲情しちまう。



きっとヤりたいんじゃない。



心から夢羽が欲しい。



「寝っか」

「へぇっ!?」

「ねみぃ」

「マジ…寝?」

「久しぶりだ」

「何が!?」



お前と寝んのがだろ。



ベッドまで連れてきた夢羽を布団に押し込め、俺も横になる。



今は学校が終わる時間。



エアコンを入れ、暑いのに夢羽を引き寄せる。



満たされねぇな…。



「コタ…?寝るの…?」

「うっせぇよ」

「それって気遣ってくれたり?」

「眠くなった。夜メシ作れよ」

「うん…大好き…」



久しぶりに抱きつかれて、ベストポジション。



コレが最高の抱き枕…。



最近はよく眠れてるはずなのに。



夢羽がこんなに近いとやたら眠い…。



そのまま目を閉じ、一緒に夢の中。



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