極悪彼氏
でも確か入学式の挨拶って夢羽だったよな…。



元はいいんだろう。



「大丈夫だ」

「なんの根拠もないよぉ…」

「うっせぇな。ベッド行くぞ」

「バカコタ~…」



眠くなんてないのに、夢羽とくっつきたいからベッドの中。



マジで帰したくねぇな…。



どうにかして一緒に住むことはできねぇもんか。



「あっ!!コタローさん!!」

「…………」

「ずっと聞きたかったんだけど、元カノと美里はどうなったの?」

「…………」

「秘密にしないで…」

「ゲンジが男ボコボコ。ビビッたんじゃねぇの?あの女も学校なんてこれねぇよ」

「そっか…」

「不満か?」

「不満なわけない!!けど…」

「けど?」

「あんまり悪いことしないでね?将来って大事なんだってよ?」

「ははっ!!さすが想羽さんの妹だな。俺はそこまでバカじゃねぇよ」

「よかった!!」

「バカはテメーだろ」

「コタローに勉強教えてもらうからいいよ」

「脱げよ、保健体育だ」

「はぁ!?やっぱりバカじゃん!!寝るっ!!」



今、俺はきっと幸せだ。



昔みたいに笑える。



なんだか無敵になれた気がした。



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