極悪彼氏
なんにも言えねぇ。



イズルとリクがそうなったって自分達の問題だ。



俺は口出せる立場じゃねぇし。



「遊びならやめとけよ」

「そうだね~」

「おい、本気で言ってんだぞ」

「コタちゃんは僕と夢羽、どっちが大事なの?」

「は?」

「僕は何も変わってないよ。変わったのはコタちゃんだ」



それは俺も思うけど…。



できれば夢羽を悲しませてほしくはない。



「俺は間違ってねぇ」

「そうかもね。でも僕はコタちゃんに何か言われたからってやめる気もないよ」



やっぱりなんにも言えねぇ…。



マジで俺、どうしたらいい?



「イズル、パチンコ行くか…」

「行く~!!」

「着替えてからな」

「今日は勝ちそうな予感がするっ!!」



この日、学校をさぼって イズルといた。



俺にとってイズルは仲間だ。



やっぱりリクとのことは俺が何かいえる立場じゃない。



好きにすればいい。



夢羽とは別問題だと切り離した。



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