極悪彼氏
向かったのは今日から通う学校。



腕っ節に自信があるか、人としての生き方をやめたか。



それともお兄ちゃんと同じように自由を求めてか。



そんな人が集まる不良学校。



あたしみたいな一般人は決して足を踏み入れちゃいけない領域。



両親は入学に反対した。



なぜなら、お兄ちゃんの母校だから。



うちの親も若い頃はそれなりにやんちゃだったのである程度理解はある。



それでもあたしに行くなと言うほど荒れた学校だ。



7割は男で、3割は女。



入学するのは簡単だった。



あたしの学力で入れないわけない。



むしろ誰でも入れちゃうよいな学校だ。



校門の前ですでに足が竦む…。



落書きだらけで廃墟みたい…。



だけど、自分の選んだ道、後悔はない!!



一歩一歩ゆっくり歩き、たどり着いたのは掲示板前。



1年1組。



それだけを確認し、あたしは悪の巣窟へと自ら進む。



お兄ちゃん、あなたの心残りはあたしが晴らすからね。



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