極悪彼氏
そんなコタローはあたしとゲンさんの会話を聞いてたみたい。



「おい、夢羽」

「ん?」

「お前俺に勝ったのか?」

「あっ…いや…」

「じゃ、ついでに飛べ」

「なんで!?」

「お化け屋敷なんて行くかよ」

「行くの!!」

「お前がこっから飛べたらな」



信じらんない!!



あたし彼女なんですけど!!



「パンツ見えちゃう」

「カケル~!!夢羽のジャージ5分で持ってこい」



マジで…?



ウソだよね…?



「コタ…?」

「あ?」

「あたし飛べない…」

「うるせぇよ。それくらいの根性見せてみろよ」

「いらない根性だね、必要ないよ」

「じゃあ行かねぇ」



バカ!!



あたしを何だと思ってるんだ!!



息を切らしたカケルがジャージを持ってきて、コタローにそれを手渡された。



「下で待ってる」

「ちょっ、ウソでしょ…?」

「俺の女だ。これくらい余裕だろ?」



信じらんねぇ!!



コタローなんか大嫌いだぁぁぁぁ!!



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