極悪彼氏
なんだかんだで熱い尊敬の眼差しを受けたあたし。



仕方なくビチャビチャのままコタローに送られて帰った。



「何だソレ!!イジメか!?」

「暑かったからプールに10メートル上から飛び込んだ…」

「お前根性あんな…。あがれよコタロー」



お線香をあげると言って、コタローが久しぶりに我が家へ。



あたしはすぐに着替えに行き、自然に乾いた髪をまとめてからリビングに出た。



「夢羽、あたし今から事務所で電話受けっから」

「会社行くの?」

「事務が休んで人すくねぇんだって。じゃ、ゆっくりしてけよ~」



そう言ってママがパパの会社へ行きました。



コタローはソファーでコーヒー飲んでる…。



うちにコタローがいるって、なんだか不思議な気分…。



「お前の母ちゃんって女か?」

「一応」

「たくましそうだ」

「昔、うちのママは男じゃないかと思って本気で悩んだ」

「女なのか、あの人」

「たぶん」

「性格似てねぇな」

「あたしはちゃんと女だもん」



超か弱いもんね。



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