極悪彼氏
俺とオヤジさんに会話はない。



夢羽と母ちゃんが喋り続けた車内は寝るに寝れなかった。



目的地に着いたのは昼で、車から降りて初めて気がついた。



オヤジさんの腕に入ったタトゥー。



かなりやんちゃしてたんだろうな…。



想羽さんも渚さんとお揃いのヤツが入ってたけど。



どんな気持ちで入れたんだろう。



「コタロー!!海だよ~!!」

「見りゃわかる」

「超キレイ!!ゴミがないよ!!」



別荘は海が目の前の白い家。



かなりデカい。



リクんちは相当金持ちなんだろう…。



「夢羽!!」

「リクちゃ~ん!!イズさんとツキさんもいる~!!」

「鈴原パパ、久しぶり!!ママも!!」



どうやら親同士が知り合いらしい。



夢羽とリクは昔から知ってたわけじゃないらしいけど、実は小さい頃に会ってるんだとか。



世間って狭いんだな。



「ムーのパパって若いね」

「そうだな」

「超イカツいカラダ」

「想羽さん、あんな感じだった」

「ムーはヒヨコなのに!?突然変異だね、コタちゃん!!」



なぜかツキトがはしゃいでる。



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