極悪彼氏
パパも昔は相当暴れん坊だったらしい。



今は実家の後を継いで立派にやってる。



「夢羽、入学式はどうだった?」

「それ説明すんの面倒」

「冷たいなぁ~…。ほら、お祝いの新しいケータイ」

「いいの!?パパ大好き~!!」

「パパも大好き~!!」

「大丈夫、ハグは卒業したから」

「夢羽ちゃ~ん…」



お兄ちゃんがいなくても笑ってる。



いたらきっともっと笑ってるけど…。



コレが今、あたし達が手に入れた生活だから。



寂しくなんかない。



お兄ちゃんはいつまでもあたしのお兄ちゃんだもん。



だからやっぱり頑張ろうと思うよ。



ご飯を食べ終わり、渚ちゃんが帰る時間。



玄関まで見送りに来た。



「夢羽、コタローのことなんだけど」

「えっ!?」

「アイツに笑顔が戻ったらあたしに会いに来いって伝えて」

「うん、わかった!!」

「無理すんじゃないよ?」



渚ちゃんに元気をもらった気がした。



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