極悪彼氏
あの人の好きなものってマグロしか知らないし。



それとお兄ちゃん。



「みんなで集まるから当日はヒマじゃなさそうだよ」

「みんなって?」

「小田切さんが作ったチーム」

「へっ…?」

「知らないの!?名前もない、活動は裏で。ルールを破ればそこにはいれなくなるチーム。一見温いように見えて、集まれば楽しいから誰も抜けたがらないってさ」



暴走族みたいなのとは違うの!?



名もないチーム…。



『毎晩なにしてるの?』

『街の清掃活動だ。清く正しく美しく!!』

『ウソだよ。お酒臭いし。返り血ついてるよ。またケンカでしょ』

『将来のための必要あるケンカだからな!!』



お兄ちゃんがしてた曖昧な行動。



この前の3年生の事件…。



なんだかわかったような気がした。



そっか、お兄ちゃんは本当にそんなことしてたのか。



そしてきっとコタローが意志を継いでくれたんだ。



「なにニヤニヤしてんの?気持ち悪い」

「気持ち悪っ…」

「あぁぁぁ~チワワに会いたいなぁ~」



リクちゃんの毒舌は健在でした。



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