極悪彼氏
渋々向かったコタローの空き教室。



ガラッと開けるといつもの指定席にコタローはいなかった。



代わりにいたのはゲンさんとツキさん。



「元凶が来た」

「マジだ。ムーのせいでコタちゃん帰った」



帰ったんだ、コタロー…。



やっぱりあたしが悪いの…?



「そんなにキレなくたっていいと思わない?ゲンさん」

「ウソでも言われたくなかったんじゃねぇか?コタって何気に繊細だから」

「繊細なら落ち込めばいいじゃん。周りに当たるのはイケない」

「それがコタだから仕方ない」

「謝ってくる…」

「行ってこい」



あっ、コタローがいないでゲンさんと会うってレアだ。



聞きたかったことを聞いてみよう。



「あたし、コタローと結婚できないの?」

「は!?なんだよ急に…」

「この前コタローにそう言われた…」

「ん~…?わかった、そう言う意味か」



なにが!?



ゲンさんは訳を知ってるの…?



聞くのが怖い気がするけど…やっぱり気になる…。



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