極悪彼氏
ゲンさんはさすがコタロー翻訳機。



「結婚できねぇんじゃねぇよ」

「どういうこと?」

「18にならなきゃ結婚できないから、今すぐはムリだって意味」

「へっ!?」

「そんなの言ってたことあったな。『男って18になんねぇと嫁もらえねぇって知ってたか?』って」



まさか『結婚できない』じゃなくて『今すぐ結婚はできない』って言いたかったの…?



言葉足りなすぎ!!



びっくりして損したじゃん!!



でもよかった…。



あたしとコタローに未来はあるってことだよね?



安心したら意地張ってる自分がバカらしく思えた。



「ゲンさん、コタローの誕生日になにあげたらいいかな?」

「アイツ、モノに興味ねぇぞ」

「ですよね…」

「夢羽が祝ってやるだけで満足なんじゃねぇの?」



あたしが祝うだけ?



形にしたいけど思いつかないしなぁ~…。



それにお金もない。



どうしようか…。



「甘いの好きかな?」

「普通に食う」

「わかった!!ありがとゲンさん!!」



思いつかないからケーキでも焼こう。



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