極悪彼氏
元はアイツの言葉に俺が腹を立てて放置してたわけだ。



素直に謝ればすぐに許してやったのに。



すっげー単純なことがきっかけだってのはわかってる。



でも夢羽からそんなこと言われたくなかったわけ。



だから放置してたのに。



「今の状況でコレはマズいな…」

「彼女とうまくいってないの?」

「とことん順調だ」

「絶対勘違いしたっぽくない?まぁあたしも勘違いさせるようなこと言ったけどね」

「性格の悪さもかわってねぇのな」

「むふふっ!!」



あの単純バカめ。



腹黒いモコを知らないから…。



どうするべきか。



「琥太郎は変わったね」

「どこが」

「柔らかくなったよ」

「なってねぇ」

「彼女に優しくしなきゃダメだよ?」

「マックス優しいっつーの」

「琥太郎が優しいとか、鳥肌だね~」



俺が謝るのか?



何にもしてねぇだろ…。



2杯目のコーヒーを飲むモコは昔よりかなり女らしくなった。



モテそうだな。



昔はショートだったのにセミロング。



化粧なんかしてやがる。



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