極悪彼氏
キッチンに立ち、初めてのコロッケ作り。



ジャガイモと格闘してたら後ろにコタローがやってきた。



「危なっかしい手つき…」

「だって料理なんかしないもん」

「やれよ、俺のために」



はうっ!!



甘いよコタちんっ!!



コレが素で言ってるから怖いわ~…。



コタローとある程度仲良くなった女の子とか、絶対好きになっちゃうよ…。



純粋無垢な甘さは凶器!!



「油、気をつけろよ」

「お水が天敵らしいからね!!油が跳ねるんだって」

「そしたらお前、フライドチキンだな」



それも素だよね…。



顔に似合わないことを真面目に言っちゃうこのギャップ…。



はいはい、夢羽ちゃんの萌えポイント刺激中~。



「座ってたらいいじゃん」

「ん」

「えっ?そこに…?」

「お前が座れって言った」



冷蔵庫の近くに座って取り出したお茶を飲んでる…。



そ、そんなにあたしから離れたくないの?



なんて、うぬぼれたくもなっちゃうじゃん…。



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