極悪彼氏
一瞬だけキスした。



不服そうな顔をしたコタローにもう1回キス。



「足りんの?そんなもんで」

「足りないからもっとする…」

「いい心がけだな」



何度しても足りなくて。



コタローマジックにまんまと引っかかった感じ。



「好き…」

「ん」

「好き…」

「わかった」

「超好き…」

「掴まれ。移動する」



抱っこされて、行き先は当たり前のようにベッドの上。



コタローがあたしに手を出す意味がわかった気がした。



カラダ全部でコタローが好き。



もう一緒に溶けたいよ…。



髪を撫で、至る場所に触れるコタローの気持ちいい唇。



くすぐったいけど幸せなゾクゾク…。



「どうしてぇ?」

「えっ…?」

「やめるか、やめねぇか。夢羽はどうしてぇ?」



意地悪…。



あたしを試すように、カラダから離れた唇から言葉が出て。



一気に熱が上がっちゃう。



あたし、限界みたいだ。



「コロッケより、あたしを食べて?」



コタローに食べられたいよ。



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