極悪彼氏
確か25、6歳だった気がする。



清純派女優で、人気は結構あると思う。



「あっ、弟さん…とか?」

「俺の息子だよ」

「えっ…?」

「16んときのね。今は息子の部屋に居候」

「身内って言ってたじゃん…?」

「息子も身内でしょ」



言っちゃっていいのかよ。



振られても知らねぇからな。



「初めまして、琥太郎です。父がいつも世話になってるみたいで」

「本当に…息子さん…?」

「はい、すみません」

「あたし…どうしたらいいのかな?」



パニックじゃん。



そりゃあそうだよな。



急に紹介された息子が190近い身長で17歳だ。



まず信じらんねぇだろう。



「オヤジ、着替え持ってくる。ついでに少し休んでくるからな」

「はいはい、よろしく」

「時間がありましたらオヤジのことお願いします」



頭を下げると、瞬きをしたオヤジの彼女も頭を下げた。



話し合え。



俺は知らないからな。



とにかく今は疲れたから…夢羽を呼んで一眠りしたい。



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