極悪彼氏
マンションの中に入る途中、インタビューを受けた。



ここの住人なのかとか、小田切親子が住んでるのを知ってるのかって。



フルシカトして中に入り、エレベーターでコタローの部屋。



「すみません、どちら様ですか?」

「あっ…」



誰だか知らない人が部屋の前にいるんだけど…。



まさか入れない!?



いや、あたしはコタローに会いに来ただけだもん。



「もしかして息子さんのお友達でしょうか…」

「まず、ご自分から名乗ったらいかがですか?」

「申し訳ありません、こういう者です」



もらった名刺には京太郎さんが所属する事務所の名前。



マンションの中にいるってことはたぶん本当だと思う。



「鈴原です。コタローに会いに来たんで」

「鈴原…夢羽さん?」

「そうです」

「琥太郎君の彼女さんでしたかっ!!何だかすみません…」



合い鍵を出し、その人に頭を下げてから部屋の中に入った。



カーテンがされてて昼間なのに電気がついてる…。



「コタロー?来たよぉ~」



返事がなくて中に入るとふたりがソファーで仲良くゲームをしていた。



なんと微笑ましい光景!!



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