極悪彼氏
このヒヨコが酒なんか飲んで正常でいられるはずがねぇ。



いつもアホなのに。



「コタちゃんは僕が意地悪だとでも?」

「イズ、腹黒い」

「リクにはそれなりに優しいんだけどなぁ~。リクが浮気したら速攻夜店行きだけどね」



もし夢羽が浮気したら…?



俺のピー子が誰かに…。



そんなの絶対ムリ。



考えただけで頭おかしくなりそう。



「コタロー、あたしが浮気したらどうするの?」

「あ?する気か?」

「もしもの話!!」

「鳥かごに入れて、メシは毎日柿の種だな。それしか与えない」

「なんか…リアルで怖い…。柿の種って…」

「とにかくお前は浮気なんかしねぇで俺のことだけ考えとけ」



浮気なんかするヒマ、与えてやんねぇから。



真っ赤になったヒヨコに、タイキが食ってた柿の種をヒヨコの口に突っ込んだ。



誰が浮気なんかさせっかよ。



「うまいか?」

「ん…」



ずっと俺だけ見てやがれ。



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