極悪彼氏
稼ぎ方と手詰まり
【夢羽】



マスコミから解放されたコタローとたくさんデートした。



映画を見に行ったり、クリスマスにはコタローがプレゼントだと言ってお揃いのブレスレットを買ってくれた。



新年はみんなで一緒に騒いで迎え、初詣にも行った。



とにかく楽しかった別荘。



「ただいま~!!」

「おかえり夢羽ちゃんっ!!パパは寂しかったよぉ~…」

「あたしは楽しかったよ~」

「そうやってどんどん親離れしていくんだ…」



久しぶりの我が家。



家に帰ったコタローが心配だけど、引っ越しに向けて荷造りするって言ってたし。



すぐ始まる学校はカケルが心配なくらい。



「変わりはなかった?」

「渚が来たくらいだな」

「渚ちゃん?」

「梶ヶ谷と付き合うことにしたって、想羽に報告に来た」

「ウソ!?渚ちゃんと梶君!?」

「梶ヶ谷なら渚のこと任せられんだろ~。あたしはいつまでも想羽に縛られるよりよかったと思う」



そっか、渚ちゃん…前に進めたんだね。



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