極悪彼氏
その日のうちにコタローがパパとふたりでお兄ちゃんの仏壇がある和室で話した。



「テメーの話しはムリばっかりだろうが!!」

「やるって言ったら俺はやるっ!!」

「ガキができたけど結婚できねぇ?でも責任は自分がとる!?ふざけんなよ」

「なんて言われたって、どんだけかかったって、俺は絶対あきらめねぇ」

「社会も知らねぇガキが調子に乗ってんじゃねぇぞコラ!!」

「顔なしっ!!マジ、顔は…ダメ!!」



すごい音が聞こえたけど、コタローが絶対来るなと言っていた。



だから行けない…。



コタローの頑張りを無駄にはしない。



しばらくして開いた襖から、先に出てきたのはパパ。



死にそうな顔をしたコタローを引っ張ってる。



「パパっ!!」

「二度と顔見せんじゃねぇ」



そう言って玄関からコタローを放り出した。



パパは認めてはくれない。



「お前の子供は俺たちで育てる。わかったな?」

「そんなっ…」

「イヤなら今すぐ出て行け。俺や想羽を捨てて、二度と帰るな」



そう簡単にはいかないみたいだ…。



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