極悪彼氏
次の日、俺の初めての仕事。



思うのは夢羽との未来。



「テレビで見るより生の方がいいね~。さすが小田切 京太郎の息子」

「ははっ…」

「で、いくつかの質問に答えてもらいますんで」



皮肉なんて当たり前。



非難されたって俺は頑張る。



「どうして急に芸能界に入ろうと思ったの?」

「…………大事なものを守るためです」

「大事なもの…?」

「大事なヤツに、大事なものができたから。早く大人になって、自分の力でソイツを幸せにしたいって思って」

「ちょっ、それって…彼女に子供ができたとか…?」

「そうですね」

「大スクープだよね!?言っていいの!?記事に…するよ?」

「構いませんよ。隠す気はないんで」



完全に動揺してる。



これで俺はイヤでも注目されるだろう。



なんだっていい。



今はどんな手段を使っても、俺は上に行く。



「結婚できる歳じゃないよね?」

「その辺、やっちまった感じですよね。俺も予想外だったもんで」

「あははっ!!琥太郎君ってそんなキャラだったんだね~!!」



どんなキャラだよ。



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