極悪彼氏
場所なんか聞いてどうする気だよ。



「なんで?」

「挨拶しとく。うちの息子がご迷惑をって」

「うわっ…オヤジ面…」

「何気にオヤジだからね、君の。やっぱりその辺、ちゃんとしとこうと思って」

「わかった、ありがと…」

「コタローの子供って、俺の孫でしょ?34でおじいちゃんになるのは正直キツいけどね…」



そうなるのか…。



なんか…笑える…。



オヤジがじいちゃんとか、マジあり得ねぇ…。



「婿に行きたいなら行ってもいいからね。琥太郎は琥太郎だしさ」

「ん、わかってる」



オヤジに住所は教えといた。



いずれ勝手に挨拶しに行くだろう。



先が見えねぇな…。



また会いに行ったら、あのクソオヤジにボッコボコにされるのがオチ。



ガキがデキたって言った日も、顔意外ガッツリやられたし…。



痣が消えるまで相当時間かかったけど…。



初日でこんなに疲れるとも思ってなかったから…。



マジで先が見えない…。



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