極悪彼氏
だけどそんなこと言ってたらこの学校ではやっていけないから。



「あたしに何かしたいの?」

「下心はあるよな~。誰ともつるんでねぇ一匹狼だし」

「へっ!?」

「この学校の入学式に女ひとりで来る勇者は滅多にいねぇだろ」



そう言われ周りを見ると、すでにギャル軍団が固まってる。



もしかしてあたしって入学前からひとりぼっち確定…?



「ムーは何やらかしてこの学校来たんだよ」

「えっ?特に何も…」

「珍しいな~。ここに集まるヤツはらは普通、ある程度なんかやらかしてんだけど」

「それって犯罪的な…?カケルは何で来たの?」

「俺は先輩に憧れて」

「へぇ~、あんたも珍しい人種じゃん」

「そうだな。確かに…」



コイツバカだ…。



でも本当にみんな群れてるよ…。



あたし、完璧孤立してんじゃん…。



でもお友達を作るためにここに来たわけじゃないもん。



お兄ちゃんができなかったことをやりに来たんだ。



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