極悪彼氏
その気持ちは会ってでかくなった。



やっぱり俺が守らなきゃならないものだと、強く実感してる。



「お前のことも、ガキのことも…。大事すぎて言葉にできねぇよ」

「何で一緒にいちゃダメなの?もう…離れたくないっ…」

「理解しなくていい。わかったふりでいいから。まだ待ってくんねぇか?」

「ヤダヤダっ…もうヤダよっ…お願いだからひとりにしないでよっ…」

「わりぃ、いうこときいてくれ」



ただしがみついて泣いている夢羽。



ずっと泣いていて、ずっと抱きつかれていた。



泣き疲れて眠った夢羽に布団をかけ、部屋を出た。



「夢羽は…」

「寝てる。ちょっといい?」

「座れ」



気を利かせた母ちゃんがどこかに行き、夢羽のオヤジとふたり。



これからのこと、話せるのは今しかない。



「夢羽のこと、よろしくお願いします」

「なに改まってんだよ、お前らしくねぇ」

「今はまだ…夢羽を幸せにする自信がねぇ」

「現実でも見たのか」



そういうことだ。



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