極悪彼氏
クリクリの目だけはあたしに似た。



後はコタローの遺伝子をガッツリ受け継いでる。



「想太郎、寝るよ~」

「うん」



あたしの部屋で毎日一緒に寝てる。



コタローのポスター、コタローのカレンダー、コタローグッズ。



オタクみたいにコタローに囲まれた部屋で、コタローに見守られながら眠る。



「想はパパに会ったら何する?」

「抱っこ!!」

「いいね、きっとテレビで見るより大きいよ」

「優しい?」

「それはわかんないなぁ~。怒ると怖いかも」

「怒られないようにいい子にする」



毎晩、想太郎と話をしてから寝る。



結局はコタローの話しになっちゃうんだけど。



そしてパタッと寝た想太郎の近くで勉強。



何でもいいから資格を取ろうと思って。



だって、コタローの人気がなくなったらご飯食べられないもん。



その時はあたしが頑張るから。



そのための勉強に、日々明け暮れてる。



早く来てよ、コタロー…。



< 425 / 480 >

この作品をシェア

pagetop