極悪彼氏
縋るような目でゲンさんを見た。
「助けて欲しいみてぇだな、ムー」
「ゲンさんっ…」
「今日、コタが来てる。あの部屋来るって約束すんなら助けてやる」
「行くっ!!行くから!!助けて…」
「了解、姫」
言われなくても行く予定だった。
噂の真相を確かめたかったから。
「言い訳は聞かねぇ。女のイジメになんか興味もねぇ。でも…その女が誰のもんかわかってやってんなら話は別だ」
「ウソ…ですよね?小田切さんの彼女だなんて…」
「わかってんじゃん。それを承知で…なにやってんだテメェら!!」
全員の肩がビクッと震えた。
体育館に響くゲンさんの声。
カッターを握った手はあたしより大きい。
「このまま引いてみろよ」
「やっ…」
「切れんだよ。血が出て。これは人を殺せるもんだろうが!!この学校でハンパなことやってんじゃねぇぞ!!」
カッターから手を離したその子はガタガタ震えていた。
ゲンさん、カッコイイ…。
「助けて欲しいみてぇだな、ムー」
「ゲンさんっ…」
「今日、コタが来てる。あの部屋来るって約束すんなら助けてやる」
「行くっ!!行くから!!助けて…」
「了解、姫」
言われなくても行く予定だった。
噂の真相を確かめたかったから。
「言い訳は聞かねぇ。女のイジメになんか興味もねぇ。でも…その女が誰のもんかわかってやってんなら話は別だ」
「ウソ…ですよね?小田切さんの彼女だなんて…」
「わかってんじゃん。それを承知で…なにやってんだテメェら!!」
全員の肩がビクッと震えた。
体育館に響くゲンさんの声。
カッターを握った手はあたしより大きい。
「このまま引いてみろよ」
「やっ…」
「切れんだよ。血が出て。これは人を殺せるもんだろうが!!この学校でハンパなことやってんじゃねぇぞ!!」
カッターから手を離したその子はガタガタ震えていた。
ゲンさん、カッコイイ…。