極悪彼氏
こうして今ここにいるってことは俺の夢羽だろ。



「どこの誰と浮気したわけ?」

「浮気にならないでしょ。5年もひとりにしといて」

「別れてたわけじゃねぇ」

「3年前にアイドルと噂になったコタローにそんなこと言われる筋合いないですから」

「アレは否定しただろ。俺が最後に触ったのはお前だ」



そう言ったら冷たい目で見られた。



はい、俺の完敗。



何言われたって耐えなきゃならないってのはわかってたこと。



「ケンカ…してるの?」

「してないよ~。パパがふざけたこと言ったからシメただけだよ」

「ママ、僕のお布団出して」

「ひとりで寝るの!?」

「寝るよ。ママはパパと寝るの。僕、新しいお部屋好き」



マジかよ!!



どうやらあの話し合いが効いたらしく、想太郎はやる気満々。



仕事が忙しくて、入籍してからふたりにはなれなかった俺たち。



新しいベッドルームに新しい布団を入れた。



枕を4つ並べて…。



ヤバい、もうひとりできたらどうしよう…。



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