極悪彼氏
でも夢羽とは5年ぶり。



キスすらまだしてない。



とにかく今は夢羽ともっと話すべきだ。



新居への引っ越しは程々に、夜は簡単に食った。



開かずの段ボールがまだ山のようにある…。



ちょっとずつ開けて行くしかねぇな…。



想太郎はさすがに俺と風呂には入らなかった。



そこまでの仲になれてるとは俺も思っちゃいない。



でも今日話して、アイツはバカじゃないと思った。



ちゃんと俺の言葉を理解してくれてるんだと思う。



俺も風呂に入り、リビングに出たらキッチンにいる夢羽。



「飲む?」

「なんで?」

「引っ越し祝い、しよっか」

「想は?」

「疲れたのかな?布団に入って1分で寝た」

「何ある?」

「コタローが持ってきた瓶のお酒、箱から出しちゃった」



夢羽は飲めんのか?



俺はビールが飲みたかったけど…。



「焼酎水割りでいい」

「了解」



大人になったんだな、俺たち…。



酒なんかどこで覚えたんだよ。



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