極悪彼氏
教室に戻ってから足早に向かったのはあの教室。



コタローがいるとこ。



控えめに開けると、カワイイ顔と目が合った。



「コタちゃんのお客さん」

「ムーじゃん!!」



カケルがいるっ!!



あんた何で来なかったんだよぉ!!



別にカケルに何かを求めているわけではないけど。



コタローはいつもの場所に座っていて、中には数人の見知らぬ人。



「なんか用か?」



前より柔らかくなった気がするコタローの声に緊張が解けた。



突き刺さる視線の中を進むと、隣を開けてくれたコタロー。



「コレ、借りたシャツ」

「ん」

「ちゃんと洗濯したから」

「そ」

「で、聞きたいことがあるんだけど、なんであたしとコタローが付き合ってるって噂になってるの?」



そう言うと、コタローは視線をカワイイふたりに向けた。



またまたカワイくプイッと顔を逸らすふたり。



えっ、まさかこの人達が流したの!?



「俺は面倒が嫌いだ。だから訂正すんのもめんどうだ」



なんて理由っ!!



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