極悪彼氏
極と幸
【夢羽】



コタローの仕事が落ち着いた。



映画が終わったからとかって言ってたけど、仕事のことはよくわからない。



一方、あたしが忙しくなっちゃって。



次の秘書の宛てもないまま仕事を辞められない現状が続いている。



「ただいまぁ~…」

「おせぇ」

「仕事だもん…」

「辞めろって言ってんじゃねぇか」

「わかってるよぉ~…。ただいま想ちゃ~ん!!ギュ~!!」



ヒマなコタが保育園の送り迎え。



世間に想太郎とあたしの存在を公表したコタローは自由を勝ち取ったようなもの。



そりゃあその時は大騒ぎになったけど。



あたしと想太郎は一般人なので顔もでないし。



やっとソレも落ち着いた。



「パパと行ってきた」

「なんか買ってもらったの?」

「うん、カバンに着けるキーホルダー」



想太郎が好きなキャラクターグッズのショップに行ってきたらしい。



さすが、我が子…。



欲がないのは昔から。



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