極悪彼氏
彼女と安眠
【夢羽】



ある日、ものすごい美人が学校の外にいた。



美人の中でも美人な人。



長い髪は背中まであって、パーマがかかってる。



前髪も胸くらい。



見たこともないくらいの美人。



「ちょっといい?」



発せられた声までカワイイ。



って、あたしに言った?



「鈴原さんだよね?」

「そうですけど…」

「話しあるんだけどいい?」

「どんな…話しですか?」

「琥太郎のことだよ」



コタ…ロー…?



まさかっ…。



着いて行った公園でふたりきり。



何を言われるのかとドキドキしてるあたし。



「あたしの琥太郎に何かした?」

「何かって…」

「付き合ってるらしいね」

「…………」

「あたしの彼氏なんだけど」



やっぱり彼女さんでしたか…。



あんまり怖い感じがないから誤解は解けるかも…。



「そうじゃなくて!!」

「女の子に執着するような人じゃないんだけどね。どんな手使ったの?」



ニコッと笑ったその顔は狂気に満ちていた。


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