極悪彼氏
静まりかえった教室に入ってきたのは目の前にいるようなぺーぺーヤンキーではなく、大御所の貫禄を背負った人達。



「うわっ…スゲー…」



目の前のチャラ男がポツリとつぶやいた。



その男達、纏うオーラが違いすぎる…。



「入学オメデトー」

「お祝いに来たよ~」



後から入ってきた二人は全くオーラがないカワイイ感じのふたり。



背も低くてかなり美少年。



「お前らが話すと威厳ってもんが薄れんだろ…」

「だってお祝いじゃん…」

「悲しそうな顔すんな」

「だって僕、ゲンちゃんみたいに睨みきかしたりできないもん…」

「じゃあ黙っとけ」



こ、コント?



不良コント!?



「キャ~!!ゲンジ先輩っ!!」

「イズル先輩カワイイっ!!」



同じクラスの女の子が色めき立ってる。



有名なんだ、この人達。



「ねぇ、誰?」

「お前トップ取るとか言っといて知らねぇのかよ!!小田切さんのグループだろ…」



また出た、『小田切』の名前。



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