極悪彼氏
ゲンさんいわく、ヘタレでもないらしいし。



あたし、カケルみたいな友達は初めてだから少し嬉しいんだ。



本当なら女友達も欲しかったんだけど…。



「俺、便所行ってくるから。どこにも行かねぇで座ってろよ?」

「はいは~い」



呼び出しには着いて行くなってことらしい。



カケルがいなくなった教室で、お弁当箱を片づけた。



「鈴原さん、少しいい?」

「あた…し?」



相手はひとり。



同じクラスじゃないのは確かだ。



「あたしね、友達できなくて困ってるの!!」

「へっ!?」

「ここってみんな元から仲良しでしょ?孤立しちゃって」

「あたしもっ!!」

「よければ友達にならない?」

「いい…の…?」

「うん!!あたし3組の美里!!」



ミサト…。



夢にまで見た女友達っ!!



早速ケータイの番号を交換して、明日のお昼は一緒に食べる約束をした。



ゲンさん!!



女友達だよっ!!



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