極悪彼氏
いちばん偉そうな子のカバンを持って廊下に出た。



「何すんだよ!!」

「取ってこ~い!!」



廊下側の窓の下はプールだから。



ザバ~ンと言い水音が聞こえてスッキリ。



カバン、回収に行こう…。



逃げるように走って向かったカバンの落ちた場所。



あたしのカバンは思いっきり桜の木に引っかかってしまいました…。



高くて取れるわけないじゃん!!



「あれ!?小田切さんの!!」

「あっ、どうも…」

「何してんスか?」

「カバンが木に引っかかったの」

「何の遊びスか…」



小田切グループのひとりに会った。



靴の色で判断すると、同じ1年生。



顔は見たことあるけど名前はしらない。



結んだ前髪と黄色に茶色メッシュの髪がパイナップルみたいだ…。



「アレ取れる?なっちゃん」

「なっちゃん…?」

「パイナップルヘアーだからなっちゃん」

「なんスか!!その小学生のあだ名みたいなの!!」



だって名前知らないし。



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