Sweet bitter
――その日もあたしはいつも通りに仕事をこなしていた。
今、あたしには任されているプロジェクトがあって凄く大忙し。
でも今は忙しい方が良い。
余計なことを考えなくて済むから……。
「ん〜!!終わったぁー」
すっかり暗くなった外。
あたしはまだオフィスに残り、仕事を続けていた。
どうしても今日のノルマは終わらせておきたかったから。
「――あれ?北山さん、まだいたの?」
後ろから男の声がした。
あたしは振り返る。