Sweet bitter
――…
「ん……」
「あ、起きた?カナ」
隣から大好きな声が聞こえ、あたしはそちらを見る。
「あ……課長…おはようございま…」
言おうとしたら、唇を人差し指で押さえられた。
「2人きりの時は名前で呼んで?会社では“課長”でもいいから」
ドキッ!
心臓がウルサイ。
あたしは、ゆっくり口を開いた。
「……おはようございます…葵衣、さん…?」
あたしがそう言うと、葵衣さんはニコッと優しく笑った。
「おはよう、カナ」
チュッとキスをされて、あたしは顔を赤くした。
あたしは、やっと本気の恋を手にしたんだ。
――−END−――